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「21世紀マンション」の洗面所

洗面所の設備は20世紀に大きく進化したにもかかわらず、21世紀においても進化をやめない。じつにアグレッシブな空間であるからだ。アグレッシブなため、ときには失敗することもある。その一例が、20世紀の終わりごろに流行した「朝シャンできる洗面台」だ。シャンプードレッサーとか洗髪洗面化粧台などと呼ばれ、服を着たまま手っ取り早く髪を洗うことができると人気になったのだが、実際に使ってみると不都合が多かった。お湯や泡が周囲に飛び散って、掃除が面倒だったのである。手っ取り早くシャンプーできるのはいいが、後始末が面倒。高校生の娘や息子なら、母親に託して飛び出すこともできる。が、優しい母親だって毎朝洗面所の掃除をおしつけられていれば、いつかは堪忍袋の緒が切れる……。結局、朝シャンできる洗面台は便利なようで弊害が大きかった。そこで、「21世紀マンション」では、シャンプーできる方式は影を潜めている。