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エステの最大の違い

社会の第一線にある女性や、物心ともに満たされた生活を送っている女性たちは、顔形の美醜を越えて、しっとりとにじみ出るような美しさを讃えているものである。某エステティシャンがめざすエステも、こうした内面からにじみ出るような美しさを引き出すことを主眼としている。これが、従来のエステ観と某エステティシャンのエステの最大の違いといえるかもしれない。某エステティシャンはいう。「顔だちの美しさだけで通用するのは、せいぜい二十五歳までです。それを過ぎたら、肌の美しさとか、シルエットの美しさといったトータルな美しさ、それにその方の生き方がにじみ出るような美しい雰囲気を持っているかどうか、なんですね。女性の社会進出がますます盛んになってきていますね。私にいわせれば、成功する女性はみんな美しい女性たちなんです。この場合、美しいといっているのは、顔形に限定した美しさだけではなく、もっとトータルな美しさなんですけれど……。私たちは、そうしたトータルな美しさを引き出し、そのうえでその方が目標としている美しさを身につけていただくお手伝いをしているだけなのです」この視点は、実に秀逸なものであると私は思う。時代は美しく光り輝く存在感のある女性の出現を求めている。といって、その美しさは型にはまった、お定まりの美しさではもはや通用しないのだ。女性は美しくあるべきだ、と大上段にふりかぶり、ワンパターンのフェイシャルやボディのトリートメントを強調する。こうしたエステもまだ少なくない中で、早くからアイデンティティーのある美しさが求められる時代の価値観を先取りしていたのである。エステ先進国アメリカでは、キャリアウーマンであることは即、美しいことを要求される。とはいえ、もちろんアメリカ人だってだれもが美人に生まれつくわけではない。その人なりの努力と生きる姿勢で、自分を最大限美しくつくり上げ、演出することを当然のように求められるのである。自分の能力開発と、美しさを磨き育てることは、同一次元上の課題なのだと考えられているのだ。だから、キャリア志向の女性は、ビジネススクールに通うその同じ足でエステにも通っている。人はだれでも初対面の時、まず相手の目にルックスから飛び込んでいく。だからルックスがよいか、悪いか。そこでその人の印象が大きく分かれるのは当然のことなのだ。だから、自分の能力を磨き上げるのと同じくらいのエネルギーを傾けて、美しさを磨き上げることに努力するのは当然だ。合理的なアメリカ女性はそう考えているのである。いや、最近は、日本の女性もしだいにそう考えるようになってきたといえるだろう。しかも、美しくなることによって、より自分に自信を持つこともできるようになる。その意味では、エステはもっとも効果的な自己開発だともいえるかもしれない。